4. 講義・テストについて

 過度の期待は決してしてはいけません。建て前はともかく本音のところでは、大学の先生で教育 でお金をもらっている人は一人もいないのが現状です。当然、塾や予備校の先生のようなうまく てわかりやすい講義などできるはずがありません。講義を聴いて実りあるものにするには聞き手 の方も受け身なだけではダメだと思います。多少の予備知識と積極性で講義の理解度は全然違っ てきます。

 テストに関しても何を基準に出題されているのかわかりません。少なくとも、医師となるために 必要な最低限の知識の確認という本来あるべき姿とはかけ離れているように思われます。あんま り神経質にならないようにしましょう。テストのために講義に出るというのはなんとも不幸な気 がしてなりません。

講義を有意義なものにするちょっとしたアドバイス
■ 1日1回は質問を…僕はなるべくこれを心がけていました。自分で質問したことは後になっても 記憶に残ります。また質問をしようと思って聞いていると集中して聞くことが出来ます。ただし 「この、よどんだ講義の流れを変えるような質問を」と色気を出すとたいてい失敗します。
■ 講義室では前の方に座る…後ろの方に座るとわかるものでもわからなくなります。また、前の方 に座るとちょっとしたことでも質問しやすいです。
■ 「わからないことがあったらいつでも質問を」を連発する先生は困っている…ことあるごとに不 自然なまでにこう言ってくる先生は、いい講義をしたい熱意はあるのですが、どうしたらいいの かわからない先生です。そのまま聞いていてもたいてい内容がありません。この言葉はそうした SOSサインだと思ってください。実際質問をしてみると嬉々として説明してくれます。

5. 病院実習

 実際現場をみることは大変勉強になります。低学年からでも受け入れ先があればどんどん行くべき です。こういうのをアーリーエクスポージャーといいます。京大ではまだ制度としてはないので、 いろいろなツテを自分で作って行ってみてください。
 医学部の中では大半の人が医者になるという点で一見進路が明らかのように思われています。しか し、実際どういう人生を歩んでどういう将来になっていくのかは全くみえてこないというのは高学 年になっても同じです。実際、病院で働いている人の姿を見ていろいろな話をきいて、「この人の ようになりたい」というロールモデルを見つけることが出来ればそれに向けてどのような努力をし ていけばよいのかが見えてきます。そうした人との出会いは待っていてはおとずれません。早いう ちからどんどん外を見に行きましょう。

6. 京大の教育改革について

 現在、全国的に医学教育改革が叫ばれています。京大もその例外ではありません。みなさんは ちょうどその移行期にあたるでしょう。移行期においては現状よりも悪くなることはあってもすぐ によくなることはないと予想されます。そうした中で自分が将来どんな医師になりたいのか、それ を見極めた上で自分の身は自分で守らなければなりません。大学は結局何もしてくれません。そん なに悲観的にならなくても、と思われる方もいるでしょう。しかし、みなさん学生は具体的にどう いう改革が行われつつあるのか、御存知ですか? ほとんど知らされていないでしょう。学生不在 の教育改革がうまくいくとはとても思えないのです。

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